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『コラプシング・ヒストリーズ 時、空間、記憶』
戦争、虐殺、テロリズム。20世紀、世界ではさまざまな惨禍が引き起こされた。新しい世紀に突入してもいまなお、惨禍は絶えることはない。高度に発達した通信手段によって、私たちはリアルタイムでそのイメージを受け取ることができる。しかし、衝撃の大きさが加速する一方で、そのイメージはすぐに色あせ、意味を考える間もなく消えていく。そして殺戮は繰り返される。
「コラプシング・ヒストリーズ」(崩れゆく歴史)は、まさに消えゆく事実に光を当てた作品展示である。そのコンセプトは、過去に起きた惨事を体験した親をもつ世代のアーチストたちが、惨事のイメージを芸術的な手法で表現すること。第2次世界大戦、太平洋戦争、ホロコースト、原爆使用、核開発、ベトナム戦争、チェチェン紛争、同時多発テロ―人びとの記憶から消えていく惨事のイメージがアートによって創出される。
インディペンデント・キュレーターのアーロン・カーナー(サンフランシスコ州立大学助教授)の呼びかけに、アメリカ、日本、イギリスのアーティストたち13人が参加。映像、絵画、写真、立体などそれぞれの表現手段により、埋没していくイメージの「発掘」「発見」を試みた。海外アーティストの多くが日本で初めての作品発表であるとともに、日本からは中ハシ克シゲとヤノベケンジが参加する。
本展は、ビキニ水爆実験被災から50年を経た木造漁船・第五福竜丸を展示する第五福竜丸展示館と関東大震災と東京大空襲を生き延びた土蔵を活用したアートスペース、ギャラリー・エフの2会場で開催される。歴史の証人とも言える2会場は、本展の意図にふさわしい場所であるといえよう。
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